初代諸戸清六が、独力で上水道付設を計画し、東方丘陵地の地下水を集めた貯水池を築き、桑名市内に上水道を普及させた。近代的な上水道としては、全国で7番目に完成したそうです。明治37年(1904)に竣工し、昭和4年(1929)年まで使用されていたそうです。諸戸家=初代諸戸清六は、桑名の素封家で「日本一の山林王」言われた一族です。清六は幼名を民次郎といったが、民次郎が18歳の時、庄屋まで務めていた旧家だった諸戸の家を潰してしまった父清九郎の名をひっくり返して清郎九つまり「清六」と変え、その時に「立志の誓い」を行ったという。その時の「立志の誓い」が現在でも諸戸家の家訓になっているというが、清六は、「時間是金也」、つまり「時は金なり」を信条として勤倹節約を実行し、米の売買を主に、わずか2年ほどで父の作った膨大な借金を全部返済してしまったそうです。建造物(貯水池)と併せて素晴らしく偉大なお人ですね。
奥まったところにあります。フェンスで囲ってあるため、あまり近くでは観察できません。歴史的に重要な史跡だとは思うので、もう少し近くで見たいところです。
丘の中腹にあり、明治の頃の水道整備に思いを馳せることができます。