私は以前、こちらの教会員でした。この春に牧師が変わるとの事ですが、先代は大変有名な先生で、頭の良い人でした。多くの教会員が所属しており、優秀な牧師に呼応するかのように、医師や音楽家、建築家など、金銭的に裕福な方や、学歴のある方がたくさんいる教会です。私は人間的にも、社会的にも真逆の存在です。罪深く、どこかで「教会ではキリストの愛で何をしても見放される事は無い」という、愚かな考えがありました。余りに多くて名前も知らない教会員がほとんどでしたが、幼い頃から知っている人達ばかりであり、家族のように思っていたのも、その思いを増長させました。たくさん仕事を変え、彼女を作り、充分な献金もせず、礼拝を守りませんでした。牧師や執事に噛みつき、背を向けました。全ての罪を書ききる事は出来ません。これらは全て、教会にとって喜ばしい事ではありませんでした。結婚をした時、「結婚式は（先代の）牧師に執り行って欲しい」と思い、今の奥さんを連れて教会を再び訪れました。が、この突然の行為も教会にとっては寝耳に水で、大変迷惑な行為でした。教会堂が新築された時だったのも、悪いタイミングでした。金銭的にも時間的にも協力をしてこなかったのに、突然戻ってきて箱だけ貸してくれ…なんて！そう考えた人もいたと思います。式を行う事も、祝福も、今後の礼拝への出席も拒否され、別の教会に行く事を勧められました。30年近く関わりのあった教会に、初めて見放された瞬間でした。対応したO執事の、白く、冷たい目は今でも忘れられません。正しい教会です。気高く、頭の良い、優れた人がたくさんいます。十字架を歌わない、流行りのメロディーの賛美歌を否定します。代わりに荘厳で、格式のある音楽や楽器を好みます。とにかく立派な教会です。でも、私のように、突然去る人がいます。少なくとも、私は「見放された」と思っています。今は別の教会に行っていますが、その思いは引っかかって、思い悩みます。全て自分の罪から起こった事ですが、除名などの懲戒的な処分もなく、うやむやに外に出され、その後の信仰の回復について、何のやり取りもありません。弱い者、愚かな者を淘汰するやり方をする教会なのだと、そんな事を考えさせられてしまいます。